無意識が叫ぶ シャーマンと共にその声を聴く

こんにちは!

無意識に何かをしてしまうことってありますよね?無意識に独り言呟いてたり、無意識にペン回しをしていたり。あと無意識は思考にも影響を及ぼします。自分では自身の意志による選択だと思っていたものが、実は無意識に何かから逃避した結果だったりとか。自分なのにコントロールできない。もぉどうすりゃいいのよ、って思いますよね。

ただでさえ意識偏重の世の中ですから、無意識は厄介な代物として扱われがちです。

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だれしもふと関係のないことが頭に思い浮かんできたり、ぼーっとしてる時があります。あと、睡眠中は無意識状態です。寝言なんてちょっとした恐怖ですよね。居眠り中に気になってる子が夢に出てきて、その子の名前を叫んじゃったらどうしよう、とか思いません?

無意識をコントロールすることは可能か?

「人は無意識に環境に影響を受けるから、自分を高められるような環境に置け」とかよく聞きますけど、狙い通りになるとは限りませんからね。自分のコンプレックスを増大させて、ますます歪んでいくだけかもしれませんし。

「まあ無意識なんだし、本来の私の姿とは関係ないし無視無視」というのも一つの考え方です。でも無自覚なストレスが蓄積して鬱になってしまったり、例えば会社に行くときに会社のある駅につくと体が動かなくなってしまったりとか、無意識が牙をむくこともあります。

そもそも人間寝ている間は無意識なので、人生のうち30%位は無意識な訳です。これを丸ごと無視っていうのはやっぱり無理があるんじゃないかと思います。

シャーマンの技法 

今回紹介する『シャーマンズボディ』の著者のアーノルド・ミンデル氏はユング心理学を学び、心理分析家となりました。その後、徐々に独自の研究を展開し、シャーマンの技法などを取り入れた『プロセス思考心理学』の創始者として知られています。

なぜ、シャーマンの技法なのか。今でこそ意識偏重の世の中ですが、それはせいぜいここ数百年の話。人類が誕生して約20万年。そのほとんどの時期ではこんなに意識偏重ではなかったはずです。僕たちが今無意味だと切り捨てている様々な無意識の表れについて、もっと敏感だったんじゃないでしょうか。

例えば、夢は神様のお告げだとか、未来の出来事の予知だとかそういったものです。こうしたものを非科学的で非合理的だと言って切り捨てることは簡単ですが、それでいいのでしょうか?シャーマンたちはそうした事象と向き合ってきました。そこには無意識と付き合っていく知恵が隠されているのではないでしょうか?

ドリーミングボディ

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夢は無意識の表れだ、という考え方は有名です。精神分析家のフロイトは精密な観察眼でそういった無意識の表れの裏に様々なコンプレックスを見ました。

「こういうコンプレックスはこういった形で表れる。」といった風に。

フロイトとの交流もあり、分析心理学の創始者であるユングは、無意識の表れは「結果」ではなく、その後も続く変化の「遷移状態」でもありうると考えました。

「変化しようとする自分を待ち受ける困難さにプレッシャーを受けた無意識が表れている。」といった風に。そのため、患者の無意識の流れに逆らわず従うことで治療が完了することもありえる。

著者はユング心理学の流れを汲んでいます。ユングの考えを身体にまで拡張し、その身体をドリーミングボディと称しました。例えば、なんらかのプレッシャーは夢や行動に影響を及ぼすだけでなく、一見意味不明な身体の反応(原因不明の難病など)として現れることがあります。

こういった場合、「こんなのは自分じゃない。気味が悪い」などと無視し続けると変化が妨げられます。リラックスして身体を無意識に任せれば、その身体の反応が「増幅」されて変化が促進され、問題が解決されることがあるのです。

シャーマンズボディ

ドリーミングボディを拡張したのがシャーマンズボディです。シャーマンたちは自分の問題だけでなく、他の人の問題も解決します。なぜこんなことが可能なのでしょうか?

ある人が無意識に抱えている問題は様々な形で表れます。それは先ほども言ったように、一見無意味と思えるようなこともあります。ですが、意識で理解できなくても、周りの人の無意識に影響を及ぼすのです。シャーマンたちはその変化が自分に及ぼしたものを読み取るのではないでしょうか?

自分だけでなく周り(人に留まらず、自然までも)の無意識を感受する身体がシャーマンズボディなのです。シャーマンズボディを使うには訓練が必要ですが、意識ではとらえられない問題を解決できる可能性を秘めています。しかも自分の問題だけではなく、社会的な問題まで。実際に著者はシャーマンズボディの考え方を今後のコミュニティの在り方に活かす試みを精力的に続けてらっしゃいます。

シャーマンズボディを意識する(感想)

人間には様々な感覚入力がありますが、その全てを意識化できるわけではありません。視覚は簡単に勘違いしますし(錯覚・だまし絵など)、聴覚も膨大な量の情報を受け取っていますが、意識にのぼるのはごくわずかです。(カクテルパーティー効果など)五感すべてと考えると言わずもがな、ほとんどの情報が無意識で処理されているといってもいいでしょう。

霊感や第六感などというと、一見オカルト的で荒唐無稽な気がします。ですが、意識にのぼらない感覚入力が無意識を介して夢や行動・体の反応に表れると考えると、ありえる話なのかなと思います。

ですが何分無意識を介しているため、因果関係を見つけることはほとんど不可能なのです。シャーマンたちが使う言葉(精霊・敵・狩人・戦士など)は非科学的に思えますが、そうした感覚を物語的に理解し、伝えていく営みの産物なのではないでしょうか?

そうした目で見てみると、シャーマンたちの語る精神の物語は僕自身の経験の中にも当てはまる部分はありますし、変化のときや力に囚われそうになった時の道標になってくれる気がします。

人間はどうしても今の自分に囚われがちで、変化の兆候でさえ解決すべき問題と捉えてしまうことが多々あります。そんなときシャーマンズボディを意識してみる。少しの勇気をもつこと、力に囚われないこと、それができた時きっと「小さな煙」が僕たちのそばにいることでしょう。

読みやすさ

約300ページ15章からなります。シャーマンたちの様々な概念がそれぞれの章のテーマになっていて、著者のフィールドワーク実際の症例なども語られています。また、章の最後にはプロセスワークのエクササイズという形で、シャーマンズボディに意識的になる訓練の手法が具体的に紹介されています。

予備知識は特に必要ではないと思います。

訳のせいか最初は少し読みづらかったですが、4時間ほどで読むことができました。

まとめ

無意識の声に耳を澄ませること。シャーマンの考えには人生における変化の時に道標となるような知識が詰まっています。

なんだか人生がしっくりこない人、なにか不自然に変化を妨げているのかもしれません。シャーマンたちの声に耳を傾けてみてはどうでしょうか?

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